ROOT CANAL根管治療が必要な方へ
根管治療とは
歯の中の歯髄(しずい)と呼ばれる神経組織を取り除き、薬剤を充填することで歯を残す治療のことをいいます。
治療が必要となる主な原因はむし歯です。
むし歯が進行すると歯髄にまで達してしまい、歯だけでなく、神経組織や歯ぐき、顎の骨にまで影響を及ぼします。骨が溶けるというのはまさにこの状態です。このままにしておくと、歯の神経が壊死し、歯ぐきや全身にまで影響が出てきます。このような状態になる前に神経組織を取り除く必要があるのです。
よく「歯の神経を抜く」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、これは根管治療のことを指しています。根管治療で「抜く」のは歯髄のみであり、歯そのものを抜くわけではありません。歯を抜かなくても済むようにしっかりと治療をおこなうことが大切です。基本はできる限り歯を残すことを最優先とし、難しい場合やどうしても歯が抜けてしまった場合にはインプラント治療を行います。
虫歯の進行
- 根幹治療が必要
ラバーダム・マイクロスコープを使用した根管治療
歯の神経の通る管“根管”の神経をきれいな状態にし、薬をつめる(充填)することで歯を残します。
残念なことに日本での根管治療の成功率はとても低いといわれており、その原因は治療技術の差だけでなく、精密歯科機器の導入率の違いも関係しています。
歯の根はとても小さく複雑な構造です。歯の根の太さは0.1mm程度ですので肉眼で見られる範囲には限界があります。また、根管内に菌が残ってしまうと再発の危険性が高くなります。
従来の根管治療では、歯の根の長さを測る計測機器とレントゲン写真、歯科医師の感覚による手探りの治療が行われてきました。しかし、手探りの治療では感染組織の確実な除去は難しく、菌が残り、再発してしまうことが多く、それが日本全体の根管治療の成功率の低さにつながっています。
また、根管の形状や神経の本数は一人ひとり異なり、複雑な構造のため、肉眼だけでは根管の細部まで確認することは困難です。そこで当院では、マイクロスコープを導入し、根管の見落としや感染組織の取り残しといった再発リスクを最小限に抑え、満足度の高い治療を実現しています。
マイクロスコープ
一般的に使用される拡大鏡がおよそ2~8倍の拡大率に対し、マイクロスコープはおよそ20倍です。
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CT検査
根管治療を成功させるためには、根管内や顎の骨の状況を確認し、分析する必要があります。歯根の数や形状、治療個所などを判断するために必要です。
レントゲンは2次元の平面的な情報のみですが、CTは3次元の立体的な情報が得ることができ、さまざまな角度から口腔内の状況を確認することができます。